XTAP とは

 XTAP (eXpandable Transient Analysis Program)  は,電力系統をはじめとする電気回路の過渡現象を波形レベルで解析するプログラムです。この種の解析には,これまで海外で開発されたプログラム(イー・エム・ティー・ピーなど)が用いられてきましたが,XTAP はこの分野初の国産プログラムになります。 

 特に,太陽光発電連系用インバータなどパワーエレクトロニクス機器を含む解析において,従来のプログラムよりも優れた解析性能を示します。また,国内のニーズにあったプログラム開発を進めています。

 XTAPカタログ

 

[参考]

電力中央研究所では,電力系統の電圧,電流の時間変化を波形レベルで解析を行うプログラムである XTAP のほかに,実効値レベルで解析を行うプログラム「CPAT」(https://www.cpat.jp/)の開発も行っています。電力中央研究所が開発している主要な電力系統解析ツールにつきましては,次の資料をご参照下さい。

 

電中研TOPICS,「進化を続ける電力系統解析プログラムの現在」,vol.12

 

 

特長

  高い計算精度,数値安定性

数値積分,回路の定式化に,優れた計算アルゴリズムを採用しているため,従来のプログラムに比べて高い計算精度,数値安定性を特徴としています(プログラム内部の計算原理,採用したアルゴリズムの詳細につきましては,本ページの一番下にある電力中央研究所報告をご参照ください。)。

  確実な収束性能(パワエレ回路の解析に有利)

独自開発した収束計算アルゴリズムにより,非線形性の強い回路の解析でも高速に計算を行います。解析がストップする(収束しない)ことはほとんどありません。パワエレ回路の解析に有利です。

  国内の電力系統の機器モデルを具備

国内の電力系統解析に必要な各種モデルを標準で提供しています。各種機器の制御機構を実現するための様々な制御ブロックも標準で利用可能です。全てのモデルには日本語のヘルプが準備されています。

  グラフィカルなユーザーインターフェース

回路作成が容易なインターフェースを装備しており,簡単に電力系統モデルやパワエレ回路などを作成することができます。解析結果(任意箇所の電圧・電流)も簡単な操作で確認することが可能です。

 

 

動作環境

    Windows OS(32 bit版,64 bit版どちらにも対応)

 

 

用途例

  • 自然エネルギー連系用インバータ,系統用パワエレ機器の動特性解析
  • 高調波,瞬時電圧低下など電力品質の解析
  • 各種サージ,突入電流など過電圧,過電流,異常共振現象の解析

  

 

 

 

 

プログラムの入手希望・お問い合わせ

 プログラムの入手を希望される場合は,「メインメニュー」の「XTAP 利用申込み」からお手続きをお願いいたします。 

 XTAP に関するお問合せは,以下までご連絡下さい。

 

  電力中央研究所 グリッドイノベーション研究本部

E-mail: xtap(at)criepi.denken.or.jp
※ アドレス中の "(at)" は "@" で置き換えて下さい。スパムメール対策です。 

 

 

関連研究報告書

 XTAP の開発に関連する 「電力中央研究所報告」 には以下のものがあります。これらの報告書の全文は 電力中央研究所のダウンロードサイト から無償で入手することができます。

 

XTAPに関連する文献(2016年度以降)

 XTAPの開発に関連する文献(2016年度以降)には以下のものがあります。

  1. 伊藤英一,三澤和広,白崎隆,千田卓二,田中洋平,野田 琢,関場陽一,「洞道布設ケーブルの零相循環電流解析手法の検証」,電気学会全国大会,2017.
  2. 三澤和広,伊藤英一,白崎隆,千田卓二,田中洋平,野田 琢,関場陽一,「洞道布設ケーブルの零相循環電流解析手法の検証(その2)」,電気関係学会東北支部連合大会,2017.
  3. R. Yonezawa and T. Noda, “A Study of Solution Process Parallelization for an EMT Analysis Program using OpenMP,” Proc. International Conference on Power Systems Transients (IPST) 2017, Seoul, Republic of Korea, June 2017.
  4. Y. Tanaka, T. Noda, Y. Sekiba, E. Ito, K. Misawa, and T. Chida, “Development of a Computer Program for Calculating the Transmission-Line Constants of Cables Installed in a Tunnel Taking the Skin and Proximity Effects into Account,” In Proc. Int. Conf. on Power Systems Transients, 2017.
  5. 米澤力道,野田 琢,「瞬時値解析プログラムの求解過程並列化における計算負荷割り当て方法に関する一検討」,電気学会論文誌B,Vol. 138,No. 2,pp. 99-106,2018.
  6. 佐野憲一朗,米澤力道,野田 琢,「配電系統の動的電圧解析を目的とした系統連系用インバータの瞬時値解析モデル」,電気学会論文誌B,Vol. 138,No. 8,pp. 685-694,2018.
  7. R. Yonezawa and T. Noda, “Application of a Varying Elements Tracing Method to Partial Refactorization in an Electromagnetic Transient Analysis Program,” Proc. International Conference on Innovative Smart Grid Technologies (ISGT Asia 2018), Singapore, Singapore, 2018.
  8. T. Noda, T. Kikuma, T. Nagashima and R. Yonezawa, “A Dynamic-Phasor Simulation Method with Sparse Tableau Formulation for Distribution System Analysis: A Preliminary Result,” Proc. 2018 Power Systems Computation Conference (PSCC), Dublin, Ireland, 2018.
  9. Y. Tanaka, R. Yonezawa, T. Noda and T. Kikuma, “Application of the Kriging Method for an Electromagnetic-Transient-Simulation-Aided Optimization Technique,” Proc. 2018 International Conference on Power System Technology (POWERCON), Guangzhou, China, 2018.
  10. T. Miki, M. Miki, Y. Tanaka, R. Yonezawa, T. Noda, N. Itamoto, H. Kawamura and K. Sinjo, “An EMT Simulation Program XTAP and its Applications: Analysis of Multiphase Back Flashover on Overhead Transmission Line using Statistical Calculation Function of XTAP,” 電気学会 高電圧研究会HV-18-089,2018.
  11. 板本直樹,川村裕直,新庄一雄,田中洋平,野田 琢,「アークホーン・フラッシオーバの確率的なばらつきを考慮した送電線雷事故率計算」,電気学会論文誌B,Vol. 140,No. 2,pp. 126-133,2020.
  12. 田中洋平,米澤力道,野田 琢,「近接効果を考慮した三相一括形GIS母線の線路定数計算手法の開発」,電気学会論文誌B,Vol. 141,No. 2,2021.(掲載予定)
  13. 米澤力道,「瞬時値解析のための三巻線変圧器の磁気回路モデルにおける巻線間漏れインダクタンスの模擬方法」,電気学会論文誌B,Vol. 141,No. 2,pp. 1-11,2021.(掲載予定)